Wellness Eye コラム

効果的なストレスチェック結果フィードバックの進め方

2025年12月23日

ストレスチェックを「受けるだけ」で終わっていませんか?

2015年から制度として義務化されたストレスチェックは、今や多くの企業にとって「当たり前の年間行事」となりました。しかし、現場の声を聞くと、実施そのものが目的化してしまい、「結局やりっぱなしで終わっている」「年に一度の調査に過ぎない」という企業も少なくありません。
ところが結果を活用しないままでは、従業員から「結局会社は何もしてくれない」「形だけで意味がない」と受け止められてしまい、むしろ信頼関係を損なう危険性さえあるのです。

ストレスチェックを「義務だからやる」から「経営に活かす資産に変える」ためには、結果をどう扱うか、組織にどう浸透させるかが重要です。

本日は、「効果的なストレスチェック結果フィードバックの進め方」をご紹介します。

 

① 組織改善につなげる企業と、形骸化する企業の違い

SBアットワークでは、これまで1,000回以上のストレスチェック結果フィードバックを支援してきました。その経験から見えてきたのは、同じ調査をしていても「成果につなげる企業」と「形だけ終わる企業」とで、大きな差が出るという現実です。

形骸化する企業の特徴
・人事部門だけで結果を抱え込み、現場には十分共有されない
・仕事内容や職場環境、人員構成等から職場改善が難しいとあきらめている

成果を出す企業の特徴
・経営層にデータを提示し、組織的な課題として共有する
・改善事例を社内で展開し、学び合う文化を形成する

この違いを生む要因の一つに、「データをどう解釈し、誰と共有するか」が挙げられます。

 

② 成功するフィードバックには「型」がある

ストレスチェックを役立てるためには、感覚や属人的な取り組みに任せるのではなく、再現性のある「型」に沿って進めることが大切です。

初めて活動を行う場合は、ストレスチェック担当部署と経営層で進める「事業者主体型」からスタートして、 徐々に「管理監督者主体型」から「従業員主体型」に移行していくことが円滑な活用につながります。各社の組織結果への慣れや運用力を考慮しながら検討を行います。

段階を踏んで定着させることが、長期的に成果を生む鍵となります。

 

 ストレスチェック結果をフィードバックする前の準備

 組織結果を事前準備なく経営層や組織長へフィードバックしてしまっては、せっかくの機会とデータが活かされないだけでなく、犯人探しが始まる等の悪影響を及ぼす場合もあります。
ストレスチェック担当部門から組織長へフィードバックをする際は、以下の取り組みをフィードバック前に行っておくとよいでしょう。

【組織長へのフィードバック前に行うこと】
① 活用方針の策定と伝達
② 結果の見方と活用方針の解説
③ 分析やアクションを検討する支援ツールの準備

 

④ ストレスチェック担当部門から組織長への助言を行う場合の取り組み

組織長へ結果をフィードバックし、管理監督者主体型で結果活用を進めようとすると、「ストレスチェック担当部門が、どう組織長を支援すればいいのか分からない」という壁にあたることがあります。
この壁を越えるために最初にお伝えしておきたいのは、支援や助言には限界があるということです。
その上で、以下の取り組みをすることが、壁を越えることにつながると考えます。

 

まとめ:ストレスチェックを「経営の武器に」

ストレスチェックは、やり方次第で「義務的な調査」にも「経営を前進させるデータ」にもなります。
本コラムでは概要を紹介しましたが、より具体的な「ストレスチェック結果をフィードバックするポイント・注意点」「事例」について、詳細な解説資料をご用意しています。

ぜひ、以下のフォームからダウンロードしてご活用ください。