産業医 コラム

あなたの頭痛のタイプは?頭痛について知ろう!

2019年12月4日

頭痛を経験したことのある方は多く、日本人の25~30%が頭痛持ちといわれています。頭痛は様々な原因で起こりますが、基礎疾患のない「一次性頭痛」と別の疾患に随伴して起こる「二次性頭痛」とに大きく分類されます。

 

一次性頭痛とは・・

一次性頭痛の代表的なものは3つあります。

筋緊張性頭痛

一次性頭痛の中では代表的なもので、身体的、精神的ストレスによって引き起こされることが多く、女性の割合が高いことが知られています。身体的ストレスではパソコン作業など長時間同じ姿勢をとることにより後頭部の筋肉の血行が悪くなることが原因と考えられます。精神的ストレスでは持続する緊張状態や不安などが原因となり得ます。

症状は後頭部や頸部に強いこりを感じ、頭全体が締め付けられるような痛みが生じ、数日間持続することがあります。

片頭痛

一次性頭痛の中では筋緊張性頭痛に次いで多くみられる頭痛です。やはり女性に多く20~30歳代の頻度が高くなっています。片頭痛患者に女性が多い理由はわかっていませんが、片頭痛の中には女性ホルモンが関係していると思われるものがあります。
症状は心臓の拍動のようなズキン、ズキンとする痛みで、突発的に発生することが多いようですが、中には頭痛が起こる前に別の症状が出ることで予期できる方もいます。頭痛の前兆現象として知られているのは眠気や視野が狭くなる、光の矢のようなものが見える閃輝暗点(せんきあんてん)などがあります。眠気は頭痛の回復期にも表れることがあります。

群発頭痛

文字通り一時期に連続して起こる頭痛です。ある周期で頭痛が始まり1~3ヶ月持続しては回復することを繰り返します。原因は血管の拡張とも言われていますが、よく分かっていません。痛みの程度は強く、吐き気を伴うこともあります。

 

二次性頭痛とは・・

二次性頭痛の原因は多岐にわたりますが、脳出血、クモ膜下出血、脳腫瘍など脳自体にかかわるものと風邪などによる発熱、低血圧、脱水、貧血、髄膜炎、鼻炎、中耳炎など脳以外の疾患で起こるものがあります。また、酸素欠乏、有機溶剤の吸引など環境因子、アルコールやグルタミン酸の摂取過多やうつ病などのメンタル不調でも起こることがあります。

二次性頭痛で最も恐れられている「くも膜下出血」について

典型的な症状は「今まで経験したことがない突然の激しい頭痛」で、意識を失うこともあります。ただし頭痛があまり目立たないこともあり、注意が必要です。くも膜下出血の多くは、脳動脈瘤という血管のコブが破裂することで起こりますが、未破裂の動脈瘤も頭痛の原因となり得ます。

こんな場合は要注意!早めに専門医を受診しましょう

1.突然起こった今まで経験のない程の頭痛
2.いつもと様子が異なったり、頻度や程度が増したりする頭痛
3.40歳を過ぎて初めて起こった頭痛
4.しびれ・まひなどの神経症状や発熱・嘔吐などを伴う頭痛
5.がんなどの病気を持っている方の頭痛
6.精神状態の変調を伴う頭痛

以上のような症状があれば、早目に専門医(脳外科・神経内科)のいる病院やクリニック、頭痛外来等を受診しましょう。

病院を受診する前に

短い受診時間で、頭痛の症状をうまく表現し医師に伝えるのは難しいものです。適切な治療を受けるために、受診の際は「受診メモ」を用意して、頭痛の症状などを整理していく事をお勧めします。

【受診メモの項目例】
・最初の頭痛はいつごろから始まったか 
(痛む場所、痛み方、前兆や随伴症状の有無、頭痛の頻度など)
・現在の頭痛について(痛む場所、痛み方、前兆や随伴症状の有無、頻度など)
・頭痛のとき、温めるのと冷やすのとではどちらが楽になるか
・頭痛の最中に頭や身体を動かすとひどくなるか
・頭痛の最中に光や音、においなどを不快に感じるか
・家族や身近な親類に頭痛もちの人がいるか

 

最後に・・

治療は薬物療法が主ですが、鎮痛剤が多く使われることで過剰投与や薬物耐性により不適切な使用にならないよう注意する必要があります。病院によっては、頭痛外来のような専門外来を設けている所もありますので、頭痛で悩んでいる方は受診をお勧めします。