カウンセラー コラム

笑いのパワーで免疫力アップ! ~こんな時だからこそ笑おう~

2020年5月19日

新型コロナウィルスの影響で外出自粛やテレワークが長引く中、いかがお過ごしでしょうか。少しでも早く感染拡大に歯止めがかかり収束の方向へ進んでもらいたいですね。

 

皆さんは感染対策としてうがいや手洗いの他、どんなことをされていますか。感染予防のためには、私達自身の免疫力を上げることも大事だと言われています。

そこで今回は「笑いのパワーで免疫力をあげよう」がテーマです。たくさん笑ってこの困難な時期を乗り越えましょう!

「笑門来福ー笑う門には福来る」は中国の故事。「笑いは副作用のない妙薬」とも言われています。どうして笑うと福が来たり、妙薬になったりするのでしょう。

古代ギリシャの医聖(いせい)ヒポクラテスは「人は誰でも1000人の名医を持つ」と古くから自然治癒能力があることを唱えていました。笑いはこの自然治癒能力つまり免疫力を最大に引き出すことができるのです。

 

 

【笑いがNK細胞を活性化し免疫力を上げるメカニズム】*1

あまり知られていませんが、健康な人の体にも1日3000~5000個ものがん細胞が生まれています。これらのがん細胞や体内に侵入するウイルスなど、体に悪影響を及ぼす物質を退治しているのが、リンパ球の一種であるナチュラルキラー(NK)細胞です。

人間の体内にはNK細胞が50億個もあると言われています。

私たちが笑うと、免疫のコントロール機能をつかさどっている間脳に興奮が伝わり、情報伝達物質の善玉ペプチドが大量に分泌されます。この善玉ペプチドが血液やリンパ液に乗って全身に運ばれ、NK細胞の表面に付着し、活性化します。

その結果、がん細胞やウイルスなどの病気のもとを次々と攻撃するので、免疫力が高まるというわけです。

逆に、悲しみやストレスなどマイナスの情報を受け取ると、NK細胞の働きは鈍くなり免疫力もパワーダウンしてしまいます。

 

 

 

 

 

 

【笑いとNK細胞の実験】*1

仕組みは理解できても、本当に笑いでNK細胞が活性化するのか信じられない方もいらっしゃるかもしれませんね。

安心してください。ここに柴田病院の伊丹仁朗医師が行った実験結果があります。(図1)

 

吉本興業の「なんばグランド花月」で、がん患者を含む19人(20~62歳)に漫才、漫談、吉本新喜劇(計3時間)を鑑賞してもらい、その前後で血液採取を行い、血中のNK細胞の活性度や免疫システムのバランス力(CD4/8比)の変化を調べました。

リンパ球にはCDというナンバーの働きによって番号が決まっています。

CD4は車のアクセル、CD8は車のブレーキの役目。免疫システムのバランス力というのはCD4とCD8の比で、これが低すぎるとがんに対抗する抵抗力が弱く、高すぎると自分自身の身体を破壊する病気(リウマチ、膠原病など)になりやすいそうです。

実験の結果、NK細胞の活性度は参加者の7割以上で上昇が認められ、バランス力も基準値に近づくという結果が出ました。

 

 

【笑いでアトピー性皮膚炎のアレルギー反応を抑制】*2

笑いでNK細胞が活性化する実験結果を見ていただきましたが、笑いでアトピー性皮膚炎の症状が軽くなったという事例も紹介します。

大阪の木俣肇クリニック院長の木俣肇先生は、アトピー性皮膚炎の専門医で、笑いがストレス解消、NK細胞の活性度合の適正化をもたらすことに注目し、笑いのアトピー性皮膚炎に対する反応を調べました。
実験では、コメディ映画を観るグループと天気予報を観るグループに分け、各映像の視聴の前後にアレルギー反応の程度を測定しました。
実験の結果、コメディ映画を観たグループでは天気予報を観たグループよりアレルギー反応が減少することが確認されました。  

また、木俣肇クリニックの外来患者を3ヶ月フォローし、改善例に笑の有無を確認したところ、88%が笑いを経験しており、男性では82%女性では98%の方が笑っていたという結果でした。
笑いがアトピー性皮膚炎の改善につながているのですね。

【そのほかの笑いの効果】*2

笑いによってもたらされる効果はほかにもたくさんあります。いくつかの実験結果をご紹介しましょう。

 ◆30分のお笑いビデオは腹筋12回に相当

  ビデオで笑うと「腹直筋」と「外腹斜筋」を継続的に刺激し、その運動量は腹筋

  トレーニング12回に相当する。

 ◆ストレスがお笑いライブで3割減少

  男女10人を狭い部屋に缶詰めにし満員電車と同じ状態を作りさらに騒音も与える。

20分後お笑いライブを見せるチームと、ただ休むチームに分けてストレス物質コルゾチールの変化を比較すると「笑った」チームの方がストレス物質は3割減少。

 ◆記憶力が10分の笑いで67%から85%へ2割アップ

  2つの家族(計5人)に7桁の数字を3秒間見て覚える「記憶力テスト」を実施。まず最初  の平均正解率は67%。次に若手芸人がコントを披露し10分間大笑いした後に同じ「記  憶力テスト」をすると正解率は85%で約2割アップ。

 ◆リウマチにあらゆる医薬品より効果あり

  リウマチ患者に大量に分泌されるインターロイキン-6が落語を聞いた後約3分の1 

  に減少。実験した日本医科歯科大学の吉野槙一教授はどんな薬を使っても短時間で

これだけは下がらないと見解を示す。

 

【NK細胞を日常生活の中で増やすには】*1

笑いの効果、凄まじいですね。

免疫機能の働きは残念ながら年齢とともに低下します。20歳でその働きを100とすると、40歳ではその半分、60歳では1/4に低下してしまいます。その為、笑いでNK細胞を活性化できればウィルスに強い病気にかかりにくい身体を保つことができ、元気で長生きできるかもしれません。

笑うこと以外にNK細胞を活性化するための日常での心がけをご紹介しましょう。

  • 毎日7~8時間の睡眠をとる
  • 心身両面でのストレス、過労を避ける
  • 心配や不安、悲しみはなるべく短い時間で乗り越える
  • 憂うつ感が長く続く場合は早めに専門医に相談する
  • 適度な運動を毎日、少なくとも週3回は続ける
  • 好きなことに打ち込む
  • プラス思考で物事をいい方向に考える

NK細胞活性化のために早速今日から実行してみてくださいね。

 

【こんな時だから笑おう!】

いかがでしたでしょうか。笑いのパワーで免疫力アップ!

笑いはテレビのお笑い番組やコメディ映画だけではありません。

我々の日頃の生活の中に、家族や友達との会話の中に、毎日働く会社の中にたくさんあります。 それがキャッチできるように「プラス思考」で行きましょう。

そうすれば、笑いは勝手に向こうからやってきます。そして大いに笑おうではありませんか。

さらなる長期戦が予想される新型コロナウィルスとの闘い。免疫力を高めて困難な時期を乗り越えましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参考文献:

*1 伊丹 仁朗 著 笑いの健康学-笑が免疫力を高める  三省堂

*2 西野精治 著 笑いの免疫学ー笑いの「治療革命」最前線  花伝社